消費税をなぜ事業者が納めるのか
消費税は赤字でも納税額がある場合が多く、事業者の皆さんの頭痛の種となる場合が多いようです。
簡単に消費税の仕組みを解説してみます。
まず、最初に覚えておいて頂きたいのが「消費税は預り税」だと言う事です。従って消費税の納税者は消費者であり事業者ではありません。事業者の皆さんはあくまで消費者(お客様)から消費税をお預かりしただけです。「預っただけ」ですので、たとえ事業者の皆さんの決算が赤字だとしても消費税の納税額があることが多いわけです。
しかし、預った消費税をそのままの金額で納税してしまうと、消費税の納税額が蓄積してしまうため、支払った消費税を控除して余った分を納税することになります。
簡単に1つの商品の流れを例に図を描いてみました。
図のように最終的には小売業者が消費者より預った2,500円の消費税は製造・卸・小売業者の3社が分担して納税する事になります。製造業者も材料の仕入れなどで税額控除はあると思いますが、ここでは割愛して全て自己調達と考えています。
例えば仕入税額控除が無いと 製造業者 1,500円 卸売業者 2,000円 小売業者 2,500円 となり、合計6,000円もの消費税が納税されてしまいます。このため預けた消費税を仕入税額控除することとなります。